仮想通貨に興味があるんだけど、ここ最近ニュースでもツイッターでも仮想通貨の暴落の話しか聞かないな・・・。
そうだね。たしかにここ最近の仮想通貨の暴落は目に余るものがあるねえ。
仮想通貨を買ってみたいと思っていたけど、こんなに変動が多すぎるなら怖くて手を出せないよ。仮想通貨はオワコンなんじゃないかって声や、逆に買い時だっていう人もいるしよくわからないよ・・・。
仮想通貨にリスクがあることはもちろんなのだけど、慎重派のぼくでも仮想通貨はオワコンじゃないと思っているし、これから時機を見て仮想通貨を買っていこうと思っているよ。
このサイトの記事はぼく自身が考えたことをまとめるために書きだしたもので、ぼく自身このサイトは友達に見てもらっていいものを作っていくって決めてる。だからきちんとリスクも書いていくつもりだよ。
友達に見せるなら無茶な営業はできないね笑
そうだねえ笑 だけど自分が怖いものを自分の利益のためだけに人に勧める人はぼくは苦手なんだ。そんな人の記事は信用するのが怖いもの。
「とりあえず始めたらいいから!」って記事も多いもんなあ・・・。
そうなんだよね・・・。まあ僕がそんな記事が苦手だってだけの話なのだけどね笑
ちなみにこの記事は長文です。ぼくが仮想通貨を始めるまでに考えたことをすべてまとめて詰め込んだ記事なので・・・。なるだけ読みやすく書くようにがんばりますので時間があるときに読んでくれたらうれしいですよ。
仮想通貨がオワコンじゃない5つの理由
(この記事は2022年に書いたぼくのはじめての投稿記事を7月に修正したものになります。)
ぼく自身、仮想通貨に興味がありながらなかなか手を出せずにいました。
なんか資産全額つぎ込んで失ったような人の話だって聞きますし、国が認めていないお金だなんてなんだか怪しいし・・・。
恥ずかしながら「お金持ちの道楽なんじゃないの?」と。
それになにより、2022年5月以降仮想通貨市場は現在に至るまで暴落し続けています。
ただ、それでもメタバースやMove to earn(歩いて稼ぐってやつです)なんかを調べていたり、仮想通貨のいろいろな情報を調べていくうちに考えが変わってきました。
結論としては、仮想通貨はたしかにリスクはあるけれど、長い目で見れば仮想通貨市場は伸びていくだろうってぼくは信じています。
はじめに、仮想通貨がそもそもなんなんだ?って方にほんのさわりだけ説明しますと、仮想通貨は暗号資産とも呼ばれるもので、ネットワーク上だけで使用できるデジタル通貨です。
国などの管理者がなく、暗号化したデータを分散してユーザー全体で管理してく仕組み(=ブロックチェーン技術と呼ばれます)のため、偽造などの不正行為が理論上ほぼ不可能だといわれているもの。
(ブロックチェーン技術について詳しくはこちらをどうぞ。 → 「【超初心者向け】WEB3の中核技術ブロックチェーンとは?」)
ではここから、まず仮想通貨市場全体のリスクを上げますと、何よりも暴落と破綻です。過去に仮想通貨市場の暴落の原因になったものは下のようなものでした。
- 仮想通貨取引所のハッキング被害などによる、世間の仮想通貨全体に対する信用不安
- バブルによる急激な上昇の後の下落
- 各国政府の仮想通貨に対する規制強化
- 世界経済の停滞による市場の冷え込み
- 特定の仮想通貨の破綻などによる、世間の仮想通貨全体に対する信用不安
要は社会情勢や各国政府の対応、世界経済の停滞というように予測不可能な部分がどうしても大きいのです。
ただし、これも後で書くように結局のところ長い目で見れば下落する理由があるから下落する、上昇する理由があるから上昇する、というものだとぼくは考えています。
それでもって、ぼくが仮想通貨の将来は明るいと考えている5つの理由は下のとおりです。
- 仮想通貨は過去に3度の暴落を乗り越えて成長を続けている
- 仮想通貨市場は100兆円を超える巨大市場となっている
- NFT、GAME-FIなどの仮想通貨でしかできないサービスの急成長
- メタバースの急成長による仮想通貨への貢献
- 各国政府の態度が徐々に軟化を見せている
まずは、昨年の高騰のときから今に至るまでの暴落の原因をみてみましょう。
2022年の暴落の原因は?
こうしてみると地獄絵図です。笑
とはいえ、急騰と暴落にはやはり原因があるものです。今回の下落の原因だといわれているものを時系列に分けると下の5つです。
- 急騰の後の反動としての下落
- アメリカ連邦議会の金融引き締め施策の発表
- ウクライナ情勢により広まった世界経済への先行き不安
- 時価総額2兆円を超えていた仮想通貨Tella(LUNA)の破綻による仮想通貨全体への不安
- アメリカのインフレ、またインフレ対策の金融引き締めによる経済の冷え込み
相場の急騰があった後には、だいたい下落がつきものです。仮想通貨って相場変動が激しいので、短期的な売買で収入を得ている方も多く、そういう方からしたら「上がったときは売りどき」なわけですから。
そこに加えて、それまでも囁かれていたアメリカ政府が2021年12月に「予定を前倒しして2022年3月から金融引き締め施策を実施する」と正式に発表したことから相場が下落を続け、2022年1月にBTCの価格は400万円を割りました。
利上げによって中小企業の資金調達が困難となることから、金融市場から多数の資金が引き上げられ、経済活動が停滞化しするわけです。
3つめに挙げることができるのがウクライナ情勢から始まった経済不安です。
短期的な経済不安だけの話ならば、仮想通貨市場は「信用できない自国通貨よりも安全な資産として」買われることも多く、実際に2月24日には440万円程度であった価格は3月29日には580万円を超えていました。
だけど戦争が長期化する中で物価上昇などからくる経済不安が世界に広まりつつある、、、というところで、日本でも実際に物価が上がってきていますよね。
そうした先行きが不透明だと思われているときはリスクが高い資産である仮想通貨の保有は避けられる傾向があるわけです。
つぎの、Tella(LUNA)は韓国の企業が始めた、米ドルなどに連動して仮想通貨の価格を維持するようにシステムが働く「ステーブルコイン」と呼ばれるものでした。
具体的には、Tella(LUNA)の投資家からの買い注文と売り注文のバランスに応じて、システムがTella(LUNA)の流通を減らすあるいは増やすといった形で1ドルとおおよそ同額の価値を維持する、というものがステーブルコインの仕組みです。
また、このTella(LUNA)は韓国国内では数々の決済に実際に利用されていたそうなのですが・・・。
そのTella(LUNA)が、5月8日頃に突如数千億円相当ともいわれる金額の売りが入ったことにより1ドル相当の金額を維持できなくなりました。
その事態に慌てた個人投資家たちが慌てて集団不安に陥ってしまい、売りに走るものが増えるなどしてしまった結果システムの崩壊を進めます。
そしてTella(LUNA)の価値は0.000001ドルまで暴落し、時価総額2兆円を超えていた仮想通貨がわずか3日で破綻してしまったのです。
このTella(LUNA)の破綻を受けて、仮想通貨そのものへの不安感が募ったことも大きな下落のきっかけとなりました。
真偽のほどはわかりませんが、この売り注文はTella(LUNA)を破綻させる目的で行われた何らかの攻撃であったのではないか、との見方もあります。
※Tella(LUNA)の暴落についてはヤフーニュースのこの記事がわかりやすいですよ。
つぎが最後の理由ですがになります。2022年5月アメリカの消費者物価指数(CPI)が前年同月比で8.6%上昇という大幅な伸び率となりました。
そうしたインフレへの対策としてのアメリカ政府は金融引き締め(利上げ)の利上げの実施を開始しています。
その利上げ施策の結果、株式市場、仮想通貨市場ともに下落の一途をたどっているところで、6月15日にも、およそ27年ぶりともいわれる0.75%の利上げを決定したということで、今後の先行きも不透明なところです。
先行きが見えないじゃないか・・・。もうだめなんじゃないの?
ここだけみるとそう思うよねえ。次からがこの記事の本題だよ。
①仮想通貨は過去3回のバブルを乗り越えて今がある
つぎに、仮想通貨の過去の経緯をかんがえるために、代表格であるビットコインをみてみましょう。
仮想通貨には銘柄が多数存在し、その種類は何千種類とも一万種類とも言われますが、代表的なものは何といっても仮想通貨の元祖であるビットコインです。
仮想通貨は種類がたくさんありながらも、同じ理由で市場が大きく上下動することから、他の仮想通貨の多くはビットコインと同じ時期に上下の変動が起こるものも多いです。
ビットコイン(BTC)の黎明期
そのビットコインは2009年に開始されており、2010年5月にビットコインを使った初めての決済がなされています。
アメリカフロリダ州に住むプログラマーがピザ2枚を買った、という出来事があった2010年5月当時、ピザ2枚は1万BTCで、1BTCの価値は0.2円程度でした。
それがマウントゴックスというビットコインの取引所がサービスを開始して徐々に認知度を上げ、賛同者を増やし、、、どんどん上昇を続けていくわけです。
2011年3月時点で1BTC=70円程度の価値にまで急上昇していたビットコインにとってはじめのバブルとその崩壊といえるものは、2011年4月にTIME誌でビットコインの特集が組まれたあとのことでした。
ビットコイン(BTC)の3度のバブルと暴落の歴史
時期 | 最高額 | 下落後の額 |
2011年 | 約1,500円 | 約300円 |
2013年 | 約11万7千円 | 約2万8千円 |
2017年 | 約215万円 | 約36万円 |
2011年4月にTIME誌で特集が組まれたのちビットコインは一気に知名度を上げてその後1~2か月の間で一気に1,500円程度にまで急騰します。
しかしその6月に起こった仮想通貨取引所のハッキングにより、信用不安が巻き起こりその2011年年末には価格は300円台にまで暴落しました。
その後にはブログ業界大手がビットコイン決済を導入するなどして価格を持ち直します。
次にビットコインが急騰を見せるのは2013年です。地中海の小国キプロスで起こった経済危機に不安を覚えた富裕層が「自国通貨より信頼がおけるもの」としてリスク回避のためにビットコインを買い求めました。
つづいて中国の検索サイト「百度」がBTCによる決済を開始したことなどもあり、2013年末に1BTCの価格は約11万7千円まで高騰。
しかしその翌年に取引所のハッキングによる仮想通貨の信用不安が再度起こり、断続的に下落を続け2015年6月に価格は3万円を割り込みました。
3度目のバブルは2017年です。アメリカの先物取引所にビットコインが上場したことを受け、投資家たちがこぞってビットコインを買い求めたことから価格は一気に200万円を突破します。
しかしながらそれも長くは続かず、翌年からはフェイスブックやツイッター、グーグルなどの各社が仮想通貨に関する広告を禁止する措置を打ち出したことなどもあり、2018年12月には36万円前後にまで下落しました。
その後に起こった直近のバブルが2020年から2021年です。
アメリカの上場投資信託へのビットコインの上場が認められて各企業投資家たちがビットコインの購入に動いたこと、2021年のフェイスブックのメタバースへの参入表明などもあり2021年11月に1BTCの価格は760万円を超えました。
上は2013年頃から記事執筆時点までののビットコインのチャートです。
乱高下を繰り返しながら長期的には上昇を続けてきたことがわかると思います。
もちろん今回の暴落の行く末はまだわかりませんが、少なくとも今回の暴落は仮想通貨の初めての危機なんかではないわけです。
※ちなみにこのチャート推移は、あくまでも仮想通貨の最大の安定銘柄であるビットコインのものです。ビットコインよりも小さな銘柄はもっと不安定ですし破綻してしまうものもたくさんあります。
暴落を乗り越えてきたことの意味
上で書いたように、過去の上昇や暴落といったものが起こるときには、なにかしらの原因があるものです。
そうしたなにかが起こったときに、投資家たちがどのような対応をとるのか、結局のところその集合心理の結果として市場が動いているのだとぼくは考えています。
そう考えたときに、「それまでトップを独走してきた企業の時価が3分の1に落ち込むこと」と「過去に何度も暴落を乗り越えて成長してきた企業の時価が落ち込むこと」で受け止め方が全く異なるものになるのではないでしょうか?
また、これだけの暴落を経てもビットコインが破綻しなかった背景には、「暴落をしていたそのときにビットコインの将来を信じて保有を続けた投資家がいる」ことがあるわけです。
そうした背景があるからこそ一回暴落が起こっただけでオワコンだなんて騒ぐのは早すぎるんじゃないかって思うのです。
なるほどなあ。たしかに初めての暴落になった会社とと過去に暴落を何度も乗り越えている会社では受け止め方がぜんぜん違うものね。
そうなんだよ。そこはとても大きなポイントだと思ってる。
あと、少し気になったんだけど、仮想通貨はブロックチェーンで安全なものなのにハッキングをされてしまうリスクがあるの?
そうなんだ。技術的なことはぼくはわからないけど、仮想通貨の仕組みや売買のデータは暗号化、分散化されて不正行為ができるものではなくても、それを保管する取引所や財布の中ではハッキングされるリスクがないとは言い切れない。
だから取引所を選ぶときには、きちんとしたところを選ぶことはとても重要になるんだ。
なるほどなあ・・・。
②130兆円規模の巨大なマーケット
130兆円の市場規模の意味
暗号資産(仮想通貨)情報サイト「コイン・マーケット・キャップ」によると、2021年2月24日時点のビットコイン(BTC)の流通量は約1800万BTCとされています。
記事執筆時点での時価総額でも概算で47兆円程度になります。
同じくコイン・マーケットキャップのデータによると、6月13日時点での仮想通貨市場全体の時価総額は130兆円程度(9630億ドル)とされています。
その数字だけではわかりづらいですが、たとえば2020年の通信機器産業の市場規模は5470億ドル程度とされており、日本円に換算するならおよそ71兆円程度というところでしょうか。
ほかにも世界の自動車産業の市場規模は関連産業を含めて400兆円程度ではないかといわれていますが、およそ暴落前の仮想通貨の市場規模と同程度になります。
ちなみに、日本の国家歳出予算額は世界第3位でおよそ240兆円程度です。
CIAの公表している2017年度のデータによると、世界第10位の国家予算を誇るオーストラリアの歳出予算額は4,699億ドル、日本円で52兆円程度です。
ビットコインだけで考えたとしても中堅国家の国家予算をはるかに超える額の市場を形成していることがわかるのではないでしょうか。
そうした市場規模に成長を続けているのは、それだけ仮想通貨が現実の経済圏に深く根差しているってことを意味します。
日本人の仮想通貨の保有率
2022年4月に東京のモバイル調査会社「MMD研究所」がこんな調査結果を発表しました。
スマートフォンを持っている20歳~69歳の男女8,800人のうち、調査回答者のうち9%が暗号資産を持った経験がある(現在保有率は6.7%)というものです。(MMD研究所「仮想通貨(暗号資産)に関する調査」)
ぼくは正直この結果をみて「そんなにも多いのか」と衝撃を受けました。
内容を見ていくと、「仮想通貨を現在保有している」と回答した方の年収別の区分けでは年収が高い人ほど保有率が高いとのことです。
「仮想通貨を現在保有している」と回答した年収300万未満の人の割合が4.6%だったのに対し、年収1500万円を超える人では30.8%という結果が出ています。
年収が高い人とマネーリテラシー(お金に対する教養、判断能力)が高い人が必ずしも同じではないものの、そうした傾向が高い傾向はあるはずではないでしょうか。
実際のところここまで仮想通貨が成長を続けたのには、それを後押しする経済界の巨人や仕組みを生み出し起業する天才集団たちがいたわけですから。
アメリカと日本での仮想通貨決済
仮想通貨決済の状況をみてみますと、現時点で最も進んでいるのはアメリカであると思います。
アメリカでは2021年にVISAカードがカードの利用代金を米ドル連動の仮想通貨「USDC」を利用できるようになってきていたり、ペイパルも利用代金をビットコインなど4種の暗号資産で支払えるサービスを開始してきています。
VISAやペイパルで決済ができるというのはほんとうに大きいですよね。アメリカでは日本以上にクレジットカード決済は浸透していますからなおさらでしょう。
また、世界4大会計事務所の一つであるデロイトは、アメリカ国内の小売店舗対象に行った仮想通貨導入に対する調査を行いました。
その結果、およそ85パーセントの小売店が「5年以内に仮想通貨決済が市場の当たり前になる」とする回答であったことを2022年6月8日に公表しています。
(参考記事:コインポスト「デロイト調査「小売業界は仮想通貨決済の導入に意欲的」)
なお、投資業界においてもゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、JPモルガンなどの大手投資銀行は投資商品に仮想通貨を組み込むようになってきています。
日本ではどうかというと、一部の小売店やネット企業などで導入が少しずつ出てきています。
国内ではLINE Payが仮想通貨を使った支払い機能を2022年3月から12月まで試験提供してきていたり。
ただし、記事執筆時点での日本の税法では、日本では仮想通貨による買い物をした場合、仮想通貨で買い物をしたことに対して税金がかかるという仕組みです。
仮想通貨という金融資産を換金してそこで利益を得た後にそれを買い物にあてている、との認識です。
そのため、法改正がなされないと仮想通貨決済が普及することはありえないと思います・・・。
とはいえアメリカで一定以上に浸透すればアメリカからの圧力で日本も導入するのでは・・・?なんてことを考えたりもします。
ヨーロッパ諸国についても徐々にですが決済の導入などは進んできているような記事が見られますので、日本と同じかそれよりも進んだ国が多いのか、、、?という印象を受けています。
③NFT、NFTゲームの急成長
NFTとは
NFTを日本の世間に知らしめた功績者はなんといってもゾンビ・ズーなのではないかと思います。
8歳の子供が夏休みの自由研究として作ったデジタルアートが380万円の値を付けた、、、夢のある話ですよね。
その後ゾンビ・ズーはどんどん知名度を上げており、個展を開催していたりアニメ化プロジェクトも始動したそうです。
じゃあそもそもNFTってなんなんだ?っていう話をしますと。
NFTとはかんたんに言うと、「デジタルデータでありながらブロックチェーン技術によって世界に唯一のものとして証明を受けたもの」になります。
仮想通貨でも使用しているブロックチェーン技術ですが、繰り返すと、中央管理者がおらず、世界のユーザー間で暗号化、分散化したネットワークをつくり、そのネットワーク上のシステムで取引履歴などを残す技術のことです。
通常デジタルデータというのは複製が可能ですが、世界中のユーザー間でデータを暗号化、分散化することによって複製や改ざんが実質不可能になるわけです。
そうした裏打ちがあるからこそ何の変哲もない一枚の画像データが世界唯一のものとして価値を認められている。
NFTの市場のこと
NFTの市場規模については、2018年には60億円に満たなかったものが2022年の年初には2兆円とも言われるスピードで成長しています。
世界の大手市場としては、OPEN SEAというところやSuperRareといったものがあります。
2021年3月にはデジタルアーティストのBeepleによる「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」というNFT作品が約75億円で落札されました。
「複製不可能なデジタルデータ」がNFTの本質ですので、たとえばここであげた絵画のほかにも、音楽データやゲーム内のキャラクター、アイドルのトレーディングカード、果てにはTWITTERのCEOジャック・ドーシー氏の初ツイートが3億円を超える価格で落札されていたりもします。
また、国内でもLINEやコインチェック、GMOなどもマーケットを開設していますよ。
そしてこれらのNFTのマーケットでは、そのほとんどがイーサリアム(ETH)などの仮想通貨を決済手段としています。
ですのでこうしたマーケットの市場拡大はそのまま仮想通貨の市場拡大に直結しているといってもいいわけです。
※NFT市場のことについては、このlogmiBizの「NFT市場が2年で300億円→2兆円に急拡大したワケ」という対談記事が興味深いですよ。
NFTゲームとは?遊んで稼ぐ?歩いて稼ぐ?
次にNFTゲームというものを見ていきます。これはNFTの仕組みをゲームに持ち込んだもので、GAME-FIとも呼ばれるものです。
こうした分野に興味がある方は、アクシーインフィニティやステップンといった名前を聞いたことがある方もいるではないでしょうか。
遊んで稼ぐ(Play to earn)や、歩いて稼ぐ(Move to earn)といわれるものですが、これはNFTゲームの中のジャンルになるわけです。
アクシーインフィニティはゲーム内でNFTのキャラを購入し、そのキャラ同士を戦わせて遊ぶゲームです。
ゲームを遊ぶことで仮想通貨を獲得したり、NFTのキャラやアイテムを売買したりで遊んで仮想通貨を稼ぐことができるというものです。
とはいえ、ゲーム内で稼げる仮想通貨が大暴落して2022年7月記事執筆現在の人気は下火になっています。
このSTEPN(ステップン)においては、仮想通貨を使ってゲーム内のNFTスニーカーを買うことでゲームを始めることができ、それをもとにして、歩いて仮想通貨を稼ぐというゲームを始めることができます。
こうしたゲームはいまどんどん数が増えてきており、運動して稼ぐ、運転して稼ぐ、はては眠って稼ぐなんていうものまで・・・。
ただ、そのいずれもNFTやブロックチェーン、そしてなにより仮想通貨があるからこそ実現できた仕組みなわけです。
もし今後従来のゲームと遊ぶことで稼げるゲームで同じようなゲームが出てきた場合を考えると、稼げる方が残っていくのだろうな・・・なんて思いますよね。
↑そうしたNFTゲームがなぜお金を稼ぐことができるのかを考えてみた記事です。結論は投資利益の分配です。興味がある方は読んでもらえたらうれしいです。
④メタバースと仮想通貨
メタバースと仮想通貨のことですが、結論から言いますとメタバースはこれからほぼ確実に発展していくだろうだから、メタバースと切り離せなすことができない仮想通貨も今後価値を上げていくだろうっていうのがぼくの考えです。
THE SAND BOX(サンドボックス)
ぼくにとってずっとよくわからないものだったメタバースが、こういうものなのか!となんとなく理解ができだしたのはわりと最近の話でサンドボックスという香港の企業が手掛けているメタバースのプロジェクトを知ってからのことです。
見た目はマインクラフトのような昔ながらの3Dゲームみたいな感じで、香港の企業が手掛けるメタバースの代表例ともいえるプロジェクトになります。
本格稼働は2022年の後半だとのことなのですが、現時点で多数の企業なんかが参入をしていて、実際どんなものなのかがすごくわかりやすいんです。
それで、サンドボックスですが、このサンドボックスは、その世界内で独自の仮想通貨「SAND」のやりとりで経済活動を行うことが前提になっています。
たとえばサンドボックスの中の土地である「LAND」を買って、その土地で商売を始めたり、テーマパークのようなところを作ったり、あるいはイベント会場のようなものを設営してイベンターに貸し出したり。
あるいは自分がゲーム内で作った服や武器や建物なんかをNFTとして売ってみたり。
LANDも立地条件などによって価格は大きく違うのですが、高いものでは5000万円を超える価格で取引をされたLANDもあったりします。
なお、2022年6月頭時点での土地の平均購入価格は50万円程度です。(LANDの価格も仮想通貨SANDの価格に連動して大いに変動があります)
そうした概要からもわかるように、このサンドボックスはNFTゲームでもあるわけです。
参入企業については、記事執筆時点でぱっと目に付くような大企業だとワーナーミュージックグループ、ユービーアイソフト、グッチ、アディダス、日本からも渋谷109やスクウェア・エニックスやエイベックスなんかが参入しており、そのいずれもサンドボックス内のLANDでサービスを提供していく見込みです。
渋谷109では買い物をしたり、イベントに参加したり。6月にはTIME誌が参入することが決定し、サンドボックス内でNYのタイムズスクエアをスタートアップさせることを発表しました。
ワーナーのLANDではコンサート、ライブ会場なんかを含めた音楽のテーマパークの建設を予定しているそうですし、エイベックスも同じ考えなのでしょう。
スクウェア・エニックスやユービーアイはゲームを立ち上げていくのかもしれませんし・・・。
面白いことしてんなあって思うんです。VRゴーグルを利用したことがある方ならわかると思うのですが、現実と何が違うんだ?っていうくらいの没入感がある世界ですから。
また、サンドボックスの仮想通貨「SAND」については、コインチェックで日本円からの換金が可能であることもポイント高いです。
バーチャルシブヤとEVER DOME(エバードーム)
サンドボックス以外でも、「クラスター」というメタバースでKDDIが立ち上げた「バーチャルシブヤ」では定期的にイベントなどが開催されています。
メタバース内でサッカーのライブ観戦をしたり、イベントをしたり・・・。2021年のハロウィーンには世界中から55万人の参加があったそうですよ。
たとえばハロウィーンや年始のカウントダウンには各国の大都市をめぐったり、、、なんてことができる未来がやってくるのでしょう。
つぎは、火星を舞台にした超リアルなCGが売りのメタバース、「EVER DOME」です。
エバードームについては動画を見るのがてっとりばやいです。
エバードームの公式サイトはこちらです。(EVER DOME)
これだけ映像がきれいだと相当高スペックのPCなんかが必要じゃないかとも思うのですが・・・?
とはいえ近いうちにこうした映像が標準化していき、サンドボックスのような明らかな仮想空間みたいなものとの二極化が進むのではないでしょうか。
その他大手企業の動向とメタバースの将来予測
その他にだって、META(旧フェイスブック)はもちろんのこと、マイクロソフト、中国の超大手IT企業アリババ、ナイキ、ディズニー、ソニーなど、、、。超大手だけを考えても無数の企業が参入を表明しています。
個人的にはディズニーのメタバースにとても期待しています。そうした大手のテーマパークが本気でメタバースに力を入れるならどう考えても面白いものができるにきまってますものね。
2021年時点でメタバースの市場規模は320億ドル程度であったそうですが、メタバースの将来については多数の機関が予想を行っています。
三菱総合研究所によると2030年の市場規模の予測について多く見られるものは、1兆ドルから2兆ドルの間だといいます。(参考:三菱総合研究所「メタバースの概要と展望」)
とはいえ低めの予測であっても2240億ドルであったり、高いところは5兆ドルと予測されていたり、、、。
いずれにしてもメタバースというものについてはネガティブな予測は見られにくく、インターネットの形式が今後メタバースに置き替わる可能性があるほど爆発的な普及が見込まれているものだということです。
もちろんメタバースの経済効果のすべてが仮想通貨に流れてくるわけではないです。
それでもメタバースとNFT,それに仮想通貨というものは切り離すことができないものとして一体化していることから、メタバースの経済効果は仮想通貨の市場を底上げしていくんだろうと考えています。
⑤各国政府の仮想通貨をめぐる対応
各国の政府については基本的には仮想通貨に対する反応は否定的なものが多いです。
それもそのはず、国家政府が管理できない経済圏が生まれることに対しては政府は嫌がるのは基本的には当然の話で。
事実、いまでも世界最大の人口を誇る中国は一貫して仮想通貨を排除しようとする態度を崩していません。
ビットコインの歴史でも少しだけ触れたように、各国政府の仮想通貨に対する規制が発表されるときには相場は下落します。
ここではそんな各国政府がどういった対応をとっているのか考えてみます。
2022年2月のアメリカ大統領令
各国の政府は基本的には仮想通貨を排除しにいく方向に舵を切りがちだと先に書きました。
アメリカにおいてもそれまでは政府が規制を強める流れで、オバマ大統領やトランプ大統領の時代には原則的には可能ならば排除するべきだという態度をとっていた模様です。
それが、2022年2月のバイデン大統領による大統領令で仮想通貨に対する大枠の方針が軟化したことがはっきり示されたと話題になりました。
「デジタル資産の責任ある発展の実現」という文言が入ったこの大統領令では、政府の仮想通貨市場に対する基本的な態度が定められています。
そこにはたとえば技術推進のサポート、リスク管理、消費者の保護、業界におけるアメリカのリーダーシップの推進などといった事柄が重点目標に挙げられており、政府による規制一辺倒な態度はうかがえません。
(参考記事:コインポスト「米バイデン大統領、仮想通貨関連の大統領令に署名」)
アメリカといえど市場を規制して廃止などといった方向にもっていくことができるレベルの市場規模ではないことは背景の一因にはあるのではないかとぼくは考えています。
ちなみに仮想通貨の保有率については、この大統領令に関連してホワイトハウスが「アメリカ国内の成人うち16%、4000万人が仮想通貨を保有している」とするレポートを発表していますよ。
ここまで経済圏が発展している以上、仮想通貨産業に従事する自国民も無数に存在するわけで、無下に規制ばかりを打ち出したところで成長を止めることができるとは思えません。
そもそもそんなことをしたら次の選挙で負けますし笑
ならばガイドラインをつくって自国民のリスクを減らしに行こう、自国が覇権をとれるように推進してやろう、というところなのではなのでしょう。
いくら凋落したといっても、世界の覇権を握るアメリカがこうした態度を見せ始めたことは仮想通貨市場全体の将来を考える上で大きな出来事ではないでしょうか。
日本のWEB3推進とムーンショット計画
つぎは日本政府についてみてみます。
現岸田首相のもと、いまの政権はWEB3を推進していこう!みたいなことを言っていますよね。
このWEB3というのはまさにブロックチェーン技術を利用したネットワークのことを指します。ここで説明してきたような事柄がまさにWEB3の具体例になるわけです。
こうした態度の背景には、やはり急成長している経済圏と、アメリカの態度の軟化というものがあるのではないかと思っています。
アメリカもそうですが税制の改正やリスク保護などまだまだ課題は多いでしょうが、それでも基本的なスタンスとして「推進」と「利用者保護」を主軸に据えだしたことは明るいニュースです。
また、ぼくが個人的に気になっている日本の施策のひとつに、「ムーンショット目標」というものがあります。
2020年2月に内閣府が発表している日本のデジタル社会推進計画の一つなのですが、内容を見てみると9つある重点目標のひとつ目が
「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」というとんでもないものになっています。
(参考:内閣府HP「ムーンショット目標」)
はじめてこれを見たときは「頭おかしいんじゃないのか」と思ったりもしたのですが、あとあと考えてみるとこれってメタバースのような社会を推進していくっていうことなのではないかと自分は考えています。
もちろんどうしたプラットフォームで考えているのかわかりませんし、実現するかどうかなんてもちろんわかりません。
それでも政府が今後こうしたものを推進していく以上、メタバースのようなものは世間にどんどん浸透していくんじゃないかなんてことも思ったりします。
その他諸外国の対応など
先にも書きましたが、世界一位の人口を誇る中国政府は一貫して仮想通貨を排除する態度を崩していません。デジタル人民元以外のものは使うな、ということのようですが・・・
ビットコインの歴史やNFTゲームの歴史を追ってみると、多くの新規サービスで中国政府の規制開始により市場が暴落するタイミングがあったりします。
人口は10億人を超え、世界人口第2位を誇るIT大国インドは、当初は仮想通貨を規制して市場から排除する方向で動いていました。
しかしインド政府はその禁止をのちに撤回しており、今では仮想通貨保有率が23%で世界2位だとする調査結果も存在します。
(参考:DIME「国別の暗号資産所有状況ランキング」)
※ちなみにこのランキングでの仮想通貨保有率一位はベトナムです。その背景にはNFTゲームの躍進が大きいのかもしれませんね。
ちなみにいまのグーグルの親会社、アルファベット社のCEOはサンダー・ピチャイ氏はインド出身です。今後もこうした天才が技術を推進していくのでしょう。
EUについてはこの7月も仮想通貨に対する規制条項を審議しています。
ただし過去の経緯を見ていると、ビットコインなどの銘柄を取引禁止にする案も浮上していたものが非承認となり、かわりに取引所の規制などといった緩和施策に移行したようにも見受けられますが・・・?
(参考:コインポスト「EU、仮想通貨の包括的規制法案MiCAで暫定合意」)
なお、中央アメリカの小国エルサルバドルや、 中央アフリカ共和国が自国の法定通貨に仮想通貨を採用したとのニュースを見た方もいるかもしれません。
もともと経済が安定していない国だからそうした施策をとったのかもしれませんが、自分の預貯金全額を仮想通貨に投資することですら怖いのに国家資産が仮想通貨だなんていうのは暴落のリスクを考えると想像するだけで恐ろしすぎます。
事実その後エルサルバドルはデフォルトの危機なのじゃないかなんていう報道も見られますね・・・
とはいえ、世界でみると大まかには仮想通貨市場は規制緩和と利用者保護の方向に向かっているような気がします。
まとめ
いろいろ長々と書かせていただきましたが、ぼくが仮想通貨をするときに考えたことはこんなことでした。
結論としては現在の暴落はまだいつまで続くかわかりませんしどこまで下落するかもわかりませんが、仮想通貨は過去に何度も暴落を乗り越えてきているし、今回の暴落で破綻するとはぼくは考えていませんし、長い目で見れば今後も成長を続けるのじゃないかと考えています。
いまの下落にしたって、アメリカ経済が落ち着いて金融引き締めが緩和するタイミングが来た時には再度上昇を始めるんじゃないかと。
NFT、メタバースという超強力な追い風が吹いているわけですし。
だけど、チャート推移で書いたように仮想通貨はリスクはとても高い資産です。すべての仮想通貨が生き残るわけはないです。
なにせ、最大の安定度を誇るビットコインがあの有様なのですから、草コインなどといわれる新しい銘柄なんていうのはほんの少しのきっかけで破綻してしまうものですから。
だからやみくもに薦めるようなものじゃないですし、入るならきちんと時期を選んで知識を得たうえで入らないと怖いなあとぼくは思ったりします。
先の予想についても、予測不可能なことが多すぎるので、後から理解することは簡単でも将来の予測はどこまであてになるのかわからないものですし。
ですので、ぼく自身は生活に支障をきたさない程度の余裕資金で投資資金の上限を先に決めて、3年後5年後を見据えた中長期的な投資を行うつもりです。
いまも比較的リスクの低いPLAY TO EARN(遊んで稼ぐ)やMOVE TO EARN(歩いて稼ぐ)なんかで遊んでいたり、メタバースのTHE SANDBOX(サンドボックス)を遊んでみたり、ビットコインも時期をみて買うつもりですよ。
また別の記事なんかも読んでいただけたらとてもうれしく思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。